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健康管理士 杉本卓也(スギタク) の健康情報

健康情報 > 病気・症状別 > 更年期障害
 
 一般的に女性は48〜52歳の間で閉経を迎えることになる。しかし、更年期の変化はこれより以前に始まり、40代、そしてときには30代後半から月経周期の変化があらわれ始め、月経の日数や量が変化したり、周期が乱れたりすることがある。

更年期障害に影響するものとは・・・

 更年期に入ると卵巣でエストロゲンをつくる能力が徐々に下がるために、体調に影響が出る。そして、この体調の変化にも個人差がある。
 ボストンにあるタフツ大学医学部では、「更年期に個人差があるのは、体内のエストロゲン濃度が急激に下がる人と下がらない人がいるためだ」という。東洋の女性は閉経前のエストロゲン濃度がもともと低いため、エストロゲン濃度が急激に変化することが少ないと見られている。また、多くの研究者が更年期の症状には食事が大きく関係していると考えている。
 カルフォルニア州ロスアルトスPMS・更年期セルフヘルプセンターでは、「女性の約20〜30%では、更年期をすぎても少量のエストロゲンがつくられる」という。つまり、閉経後も卵巣や副腎が少量のエストロゲンをつくりつづけることがあり、更年期の症状を和らげることがある。この量のエストロゲンでは月経を起こす力はないが、更年期の症状は予防することはできる。しかし、なぜ一部の女性だけがエストロゲンをつくりつづけるかは、現在わかっていないのである。
 閉経後にエストロゲンをつくるのは、本人の意志ではどうしようもないが、更年期の症状を楽にできる対策は多くある。ロスアルトスPMS・更年期セルフヘルプセンターでは、「ストレスを減らし、カフェインを控えて定期的な運動をする人は、何もしない人よりも楽な更年期を迎えられる。そして、月経症候群などの重い生理痛を経験している人は、更年期にほてりなどの症状が出ることが多い。このような女性は生活上のストレスが多く、食事内容が悪く、ストレスへの対処能力が低いことが上げられる。」という。これは、生活習慣と大きく関係していると考えられる。

ビタミンEでほてりやわらげよう

 ほてりとは、顔やくびが急に熱く感じる症状だ。ほてりはいつ起きるかわからない。家にいるとき、買い物をしているとき、仕事をしているとき、運転中しているとき、睡眠しているとき・・・ほてりは、急激なホルモン濃度の上昇であらわれる。ほてりによって皮膚が赤くなったり、汗がふき出したり、心臓の鼓動が早くなったりもする。更年期の女性の多くが、ほてりを経験するという。
 また、やせた女性の方が肥満の女性よりも頻繁にほてりを経験するという研究結果もある。エストロゲンは少量ではあるが脂肪細胞でもつくられるため、卵巣のエストロゲン生産能力が落ちても、脂肪の多い女性の方がエストロゲン濃度の急激変化が少ないため、ほてりがあらわれにくいと考えられる。
 ロスアルトスPMS・更年期セルフヘルプセンターでは、「ビタミンEはエストロゲンの代用品になる」という。研究では、ビタミンEがほてり、寝汗、気分の変動や膣の乾燥を緩和する可能性が明らかにされており、「ビタミンEは、更年期の女性に用いるサプリメントの主成分だ」と同ヘルプセンターでは語っている。
 しかし、残念なことにビタミンEが更年期の症状を緩和する証拠が得られていない。1940年代には数々の研究が行われたが、最近の研究ではとり上げられない。多くの医師らが治療の一環としてビタミンEを用い、多くの例で症状が緩和されているのは確かではある。
 ロスアルトスPMS・更年期セルフヘルプセンターでは、ほてりを改善するためにビタミンEを試したい人には、1日に800IUをとるようすすめている。この量のビタミンEには毒性がないが、特に糖尿病や高血圧症のある人は必ず医師に相談してから摂取する必要がある。

鉄(Fe)で出血をやわらげる

 多くの場合、更年期には徐々に経血が減るのだが、逆に経血量がどんとふえる場合もある。更年期の出血は不規則な場合が多く、大量の出血は鉄(Fe)不足につながってしまうのが問題となる。
 ロスアルトスPMS・更年期セルフヘルプセンターでは、「重い月経には栄養素に効果がある場合がある。それは、鉄(Fe)で次回以降の出血量を減らす働きがある」という。
 ビタミンCやバイオフラボノイドも有用である。バイオフラボノイドはビタミンCの仲間で、柑橘類に多く含まれており、様々なサプリメントに配合されている。
 ロスアルトスPMS・更年期セルフヘルプセンターでは、「ビタミンCとバイオフラボノイドは、閉経期に弱くなる毛細血管の壁を強くして出血を減らす」という。バイオフラボノイドは様々な点でエストロゲンに似た化学的性質を持つため、ほてりや寝汗、気分の変動などをやわらげる働きを持つ。ロスアルトスPMS・更年期セルフヘルプセンターでは、ビタミンCは1000mg以上、バイオフラボノイドは800mg以上をサプリメントで摂るようすすめている。また、ビタミンCは鉄(Fe)の吸収をよくするため、鉄(Fe)とビタミンCを同時にとると効果的である。

うつ状態にはビタミンB群で

 更年期にはうつ病が多くみられるが、ホルモンの変動と日々のストレスのどちらかが原因かははっきりしない。ロスアルトスPMS・更年期セルフヘルプセンターでは、「どのような原因であっても、情緒面でのストレスは体内のビタミンB群を減らして、疲れや不安、いらいらを引き起こす。エストロゲンの濃度が高いと体内のビタミンB6が減って、うつ状態があらわれる。ピルを服用中の人や、ホルモン補充療法を受けている人にうつ状態が現れる人がいる。B6はエストロゲン濃度を調整する肝臓の機能を助ける」という。
 ビタミンB6は他のビタミンB群とともに摂取するのが効果的である。ロスアルトスPMS・更年期セルフヘルプセンターでは、チアミンを50mg、ナイアシンを50mgとB6を30mg配合したサプリメントをすすめている。

ビタミン・ミネラル目標摂取量

栄養素 目標摂取量
ビタミンB3(ナイアシン) 50mg
ビタミンB1(チアミン) 50mg
ビタミンB6(ピリドキシン) 30mg
鉄(Fe) 15mg
ビタミンC(アスコルビン酸) 1000mg
ビタミンE(トコフェノール) 800IU

注意

抗凝血薬を服用中の方はビタミンE(トコフェノール)のサプリメントを摂取してはいけません。
*その他、持病のある方は必ず医師に相談してからサプリメントは摂取しましょう。
 
 
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