先日、技術評論社から「Mobageを支える技術」が発売されたので、早速購入して読んでみました。ソーシャルゲームの技術的なエッセンスについて、4パート13章でまとめられています。
Part1 ソーシャルゲーム開発技術
ソーシャルゲームの概要、ブラウザベースのソーシャルゲーム(フィーチャフォン・スマートフォン)、アプリケーション版のソーシャルゲーム開発について紹介されています。
参考になったところをまとめてみると・・・
- フィーチャーフォンのキャリア、機種依存(絵文字含)の吸収の方法
- スマートフォンの操作系の対応ポイント
- ゲームエンジン ngCore について
Part2 ソーシャルゲーム運用技術
インフラ構成、DBのレプリケーション、DBの高性能化・高可用性化、数千台のサーバ運用について紹介されています。
参考になったところをまとめてみると・・・
- DB のレプリケーション遅延対策
- サービス拡大によるマスター DB 分割
- マスター DB の自動フェイルオーバー
- サーバの情報管理、セットアップ、監視
Part3 ソーシャルゲーム効率化技術
MySQLとの付き合い方、Job Queue と Message Queue、アプリケーションチューニング、DevOps について紹介されています。
参考になったところをまとめると・・・
- キャッシュ(memocached、DNS)の使いどころと負荷軽減
- ログ監視の収集ログの種類と運用方法
Part4 ソーシャルゲーム分析技術
大規模データイマイニングについて紹介されています。
サクッと読めるのでおすすめです。ゲームという特性上、一般的なウェブサービスよりもリアルタイム性が求められるので、遅延対策はかなり徹底されているように感じました。自分が担当させてもらっているサービスでも、これはここで使えそうだな?っと考えながら読んでいたので、とても参考になった1冊です。ただ、全体的にまとまりはないのは、各章担当者が違うためでしょうか・・・「Mobageを支える技術2」があるなら、ソーシャルゲーム分析技術の大規模データイマイニングについて詳しく紹介して欲しいです。