エネルギー源


好気性生物は、酸素を利用してブドウ糖や蛋白質を分解させ、そこからエネルギーを取り出しています。僕たち人間も基本的に同じです。人間の場合、細胞の 中にあるミトコンドリアがエネルギーを発生させます。ミトコンドリアでは、生活に必要なたくさんの量のエネルギーを生産しています。そして、生産されたエ ネルギーはアデノシン3リン酸(ATP)という分子に蓄積され、このATPを運搬役として、全身のエネルギーを必要とする場所に配られます。このように、 口から摂取したブドウ糖や蛋白質は、口と胃で消化され、腸から吸収されます。そして、血液を通して各細胞に運ばれ、何段階か経てミトコンドリアでエネル ギーに変換されます。これをクエン酸サイクル(TCAサイクル)といいます。

好気性生物の寿命は酸素消費量と深い関係があることがわかっています。例えば、象の平均寿命は70年、ネズミは種類によって異なりますが、だいたい1年 と言われています。同じ哺乳類でありながら、どしてこれほで寿命が違うのでしょうか?そして、象もネズミも、その一生に打つ脈拍数は約8億回で同じことが わかっています。逆に言うと、ネズミは象の約70倍の速さで心臓を動かしているとも言えます。また、細胞1つが一生に消費する酸素の量は変わりません。と いうことは、またネズミは象の約70倍の速さで酸素を消費していることになるのです。

人間も好気性生物の一種ですから、酸素を吸って生きています。そして、当然ながら活性酸素の害から逃げることはできません。人は酸素を利用してミトコン ドリア内でエネルギーを生成し、このときにさまざまな活性酸素が発生します。ですから、生活で消費するエネルギーが多ければ多いほど、活性酸素の生成も比 例して多くなります。つまり、活発に活動すればするほど活性酸素の害を受けることになり、酸素の消費量が寿命を決定するとも言えます。

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