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鉄(Fe)

特徴

女性は男性の約2倍の鉄を使用し特に不足しがちな栄養素

体内での働き

  • 赤血球中のヘモグロビンの構成成分
  • 蛋白質と結合し、酵素や機能蛋白質として酸化還元に重要
  • シトクローム、鉄・硫黄蛋白は電子伝達系でエネルギー生産に関与
  • ミオグロビンは、筋肉中で酸素を供給し、エネルギー生産に関与
  • オキシダーゼ酵素は酸素を活性化する
  • ミエロペルオキシダーゼは白血球の細菌攻撃に必須
  • カタラーゼ、ペルオキシダーゼは抗酸化系の一環として働く
  • チロシナーゼはカテコラミン、セロトニン、GABA合成に関与
  • シトクロームP-450は酸化的触媒や分解反応に働く
  • 筋小胞体におけるカルシウム放出チャネルを活性化
  • 脂肪の合成、コレステロールの合成と分解、ミエリン形成に関与
  • 蛋白質合成、プリンやコラーゲンの形成に働く
  • 甲状腺ホルモンの合成に関与
  • カロチンからビタミンAの転換に働く
  • 正常な免疫能に必要で、病気やストレスに対し抵抗力を高める

こんな方に

  • だるい
  • 疲れやすい
  • 顔色が蒼白い
  • 朝起きにくい
  • 肩、首がこる
  • 動悸、息切れがする
  • 神経質になり、注意力が散漫で集中力、思考力が低下

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疲労

カルフォルニア州ロスアルトスにあるPMS・更年期セルフヘルプセンター所長スーザン・M・ラーク医博によると、ある調査によれば、かかりつけの医者の 診察を受ける理由のトップは疲労だ。ストレス、うつ病、甲状腺疾患、貧血、食物アレルギーはすべて、慢性疲労があらわれる病気である。また、多くの女性は 月経前や更年期に疲労を覚えている。  ミネソタ州メイヨークリニック睡眠障害センター不眠プログラム部長ピーター・ハウリ博士によると、多くの人は睡眠不足である。4~5時間で睡眠が足りる 人は一部で、ほとんどの人は6~9時間の睡眠が必要である。  そして、疲労が半年以上続く場合、慢性疲労症候群の可能性もある。

鉄不足で疲労が引き起こされる

ラーク博士によれば、疲労の原因の多くは鉄欠乏性貧血であり、月経のある女性の20%が毎月の失血で貧血になっているとのことである。  貧血に至らない場合でも、軽度の鉄欠乏があるため、より多くの鉄を摂れば改善が期待できる。専門家レベルでは、1日12~15mgの鉄を摂るよう薦めて いる。鉄を豊富に含むものは動物性食品であるので、脂質の少ない肉やカキ、あさりを摂ろう。ほうれん草や豆類も鉄は豊富であるが、動物性食品に比べ吸収率 が落ちてしまう。また、75mg以上のビタミンCのサプリメントとともに鉄が豊富な野菜を摂取すると、鉄の吸収率は上がる。

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不眠

体内時計をリセットしてくれる栄養素

成人の約30%の人は寝つかれず、翌日に響く経験を繰り返している。
ミネソタ州メイヨークリニック睡眠障害センター不眠プログラム部長ピーター・ハウリ博士は、「問題なのは睡眠時間ではなく、翌日の体調の方が重要であ る」」と言っている。また、「例えば、4時間しか寝ていないが日中元気な人がいる。こういう人は不眠症ではない。」
たまに寝れない夜があっても人生が台無しになるわけではないが、眠れない夜が続くことは大変な問題である。
深夜勤務は20世紀最大の労働災害の1つだとハウリ博士はいう。米国成人の9%を占めていると言われる慢性不眠症の人なら、睡眠不足が感情や仕事、人間関係にいかに大きな影響を及ぼすかわかったいるはずである。

食べ物も影響する不眠症

ハウリ博士は、「不眠症は病気ではなく、なんらかの異常を示す指標にすぎない。」と言っている。不眠症患者の半数は、心理的な問題やうつや仕事のストレ ス、結婚生活などの原因をかかえている。また、アレルギーや慢性な痛みも原因となるが、この場合は治療することで症状を改善することで眠れるようになる。 その他の原因として、環境要因や睡眠習慣(週末夜深しする)、生活リズムのくずれも原因となる。
「食べ物も睡眠に大きな影響を及ぼす。上記の要因を除外して研究したところ、ある種の栄養素が睡眠の質を改善する可能性があることが認められた。」と ノースダコタ州米国農務省グランドフォークス人類栄養学研究センターのジェームズ・G・ペンランド博士は言っている。

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物忘れ

脳の働きをよくするビタミン・ミネラル

脳の中では、数千億個ものニュートロン(神経細胞)が互いに手を伸ばしてからみ合っている。神経細胞の中を伝わる信号が隣の細胞に伝わるには、ドーパミ ンやノエルピネフリン、セロトニン、アセチルコリンなどの神経伝達物質が必要だ。神経伝達物質がなければ、脳の中に蓄えられた記憶が呼び出せなくなってし まう。

記憶力の維持には栄養状態が重要

神経伝達物質がつくられるためには、ビタミン・ミネラルが必要である。記憶力の維持には、栄養状態が重要であるのだ。アメリカ人は十分な量の食事をとっ ているが、すべての人が正しい食生活を送っているわけではない。体に必要な栄養素の量は、所要量よりかなり多いと考える専門家もおり、所要量を満たしてい れば大丈夫とはいい切れない。
栄養たっぷりの食事をとっていても、体が栄養素を吸収していないこともある。高齢者の5人に1人は、ビタミンB12をうまく吸収していないとコロラド大 学健康科学センター医学部内科教授のサリー・ステイブラー医博はいう。十分な栄養がとれないうえに、吸収が低下しているのであれば、物忘れは避けられな い。

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脱毛

ふさふさした毛を保つには

けがや、栄養の少ない食事、出血量の多い月経などが原因で鉄を失うと、様々な現象が現れる。鉄が補給されるまで毛髪がつくられないのもその1つである。
鉄の吸収はビタミンCによって促進されるため、鉄50mgにビタミンC100mgの割合で摂取するとよい。「この量のカプセルを1日1回、髪が正常に戻 るまで飲み続けるようすすめている。」とインディアナポリス、インディアナ大学医学部生化学・分子生物学助教授のアレクサンダー・ゼムツォフ博士は言って いる。
毛髪の発育にはビタミンC、鉄、ビオチン、葉酸、亜鉛など、様々な栄養素がかかわっているため、マルチビタミン・ミネラルのサプリメントを摂って栄養のベースを確保しておくことが大事である。
「たとえばビオチンは、髪の発育を促進して、強い髪をつくり、抜け毛を減らすが、他の栄養素にも同じような働きがある。」とオハイオ州にあるクリーブラ ンドクリニック皮膚病理学・皮膚研究科部長の皮膚科医ウィルマ・パーグフェルド医博は言っている。

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貧血

貧血とは・・・

貧血とは、血液中のヘモグロビンや赤血球が減少した状態のことで、皮膚が蒼白くなり疲れやすくなる。そして、息切れや心拍数の上昇があらわれ、集中力が 持続しなくもなる。このような症状は、全身の酸素が不足することで引き起こされる。心拍数が上がるのは、心臓がより多くの血液を送り出そうとするためであ る。
また、栄養素の不足による貧血もある。一般的には鉄(Fe)欠乏があるが、その他に葉酸(ホラシン)、ビタミンB12(コバラミン)の不足も原因とな る。まれには、銅(Cu)、ビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンA(レチノール)、ビタミンB6(ピリドキシン)、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビ タミンE(トコフェノール)の不足も貧血を引き起こすことがある。

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月経困難症

月経困難症とは・・・

多くの女性は一生のある時期に月経トラブルを経験する。生理痛は、けいれん性の痛みとうっ血性の痛みに分けられる。
けいれん性の痛みはエストロゲンやプロゲステロン、プロスタグランジンが引き起こすことが知られている。この症状の女性に多いのは、子宮などの平滑筋を 収縮させるタイプのプロスタグランジンが多い。月経が近づくとプロスタグランジンが多くつくられ、悪心や便秘、下痢を伴うけいれんが起こる。しかし、年を とると改善される傾向がある。痛みが最もはげしいのは、10代や20代の女性で、出産後に生理痛がやわらぐことが多い。
うっ血性の痛みがみられる女性は、おなかがぱんぱんに張る状態や、むくむ、頭痛や乳房の痛みがあらわれやすい。乳製品などの特定の食品やアルコールをと ると、生理痛がはげしくなる場合がある。うっ血性の疼痛は年をとるほど悪化し、出産経験は関係なくあらわれる。
ある程度の生理痛は正常な現象だが、子宮内膜症などではげしい痛みがあらわれる場合もあるので、いつもと違う症状が出たときには必ず医師に相談することが大切である。

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更年期障害

一般的に女性は48~52歳の間で閉経を迎えることになる。しかし、更年期の変化はこれより以前に始まり、40代、そしてときには30代後半から月経周期の変化があらわれ始め、月経の日数や量が変化したり、周期が乱れたりすることがある。

更年期障害に影響するものとは・・・

更年期に入ると卵巣でエストロゲンをつくる能力が徐々に下がるために、体調に影響が出る。そして、この体調の変化にも個人差がある。

ボストンにあるタフツ大学医学部では、「更年期に個人差があるのは、体内のエストロゲン濃度が急激に下がる人と下がらない人がいるためだ」という。東洋の女性は閉経前のエストロゲン濃度がもともと低いため、エストロゲン濃度が急激に変化することが少ないと見られている。また、多くの研究者が更年期の症状 には食事が大きく関係していると考えている。

カルフォルニア州ロスアルトスPMS・更年期セルフヘルプセンターでは、「女性の約20~30%では、更年期をすぎても少量のエストロゲンがつくられ る」という。つまり、閉経後も卵巣や副腎が少量のエストロゲンをつくりつづけることがあり、更年期の症状を和らげることがある。この量のエストロゲンでは 月経を起こす力はないが、更年期の症状は予防することはできる。しかし、なぜ一部の女性だけがエストロゲンをつくりつづけるかは、現在わかっていないので ある。

閉経後にエストロゲンをつくるのは、本人の意志ではどうしようもないが、更年期の症状を楽にできる対策は多くある。ロスアルトスPMS・更年期セルフヘ ルプセンターでは、「ストレスを減らし、カフェインを控えて定期的な運動をする人は、何もしない人よりも楽な更年期を迎えられる。そして、月経症候群など の重い生理痛を経験している人は、更年期にほてりなどの症状が出ることが多い。このような女性は生活上のストレスが多く、食事内容が悪く、ストレスへの対 処能力が低いことが上げられる。」という。これは、生活習慣と大きく関係していると考えられる。

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