カルフォルニア州ロスアルトスにあるPMS・更年期セルフヘルプセンター所長スーザン・M・ラーク医博によると、ある調査によれば、かかりつけの医者の 診察を受ける理由のトップは疲労だ。ストレス、うつ病、甲状腺疾患、貧血、食物アレルギーはすべて、慢性疲労があらわれる病気である。また、多くの女性は 月経前や更年期に疲労を覚えている。 ミネソタ州メイヨークリニック睡眠障害センター不眠プログラム部長ピーター・ハウリ博士によると、多くの人は睡眠不足である。4~5時間で睡眠が足りる 人は一部で、ほとんどの人は6~9時間の睡眠が必要である。 そして、疲労が半年以上続く場合、慢性疲労症候群の可能性もある。
鉄不足で疲労が引き起こされる
ラーク博士によれば、疲労の原因の多くは鉄欠乏性貧血であり、月経のある女性の20%が毎月の失血で貧血になっているとのことである。 貧血に至らない場合でも、軽度の鉄欠乏があるため、より多くの鉄を摂れば改善が期待できる。専門家レベルでは、1日12~15mgの鉄を摂るよう薦めて いる。鉄を豊富に含むものは動物性食品であるので、脂質の少ない肉やカキ、あさりを摂ろう。ほうれん草や豆類も鉄は豊富であるが、動物性食品に比べ吸収率 が落ちてしまう。また、75mg以上のビタミンCのサプリメントとともに鉄が豊富な野菜を摂取すると、鉄の吸収率は上がる。
カルシウムとマグネシウムは強力コンビ
カルシウムとマグネシウムを用いた研究で、被験者の90%でエネルギーレベルの改善が見られた。それぞれの摂取量と摂取期間は、毎日100~200mg を半年間である。ただ注意が必要で、心臓病や腎臓病、糖尿病の人は医師に相談する必要がある。
ビタミンCでパワーアップ
1976年411名の歯科医師とその妻を対象としたビタミンCの研究で、ビタミンCの摂取量が少ない人の方が疲労を訴える頻度が2倍も高かった。 思春期の少年を対象とした研究では、軽度のビタミンC欠乏の場合でも、ビタミンCのサプリメントを3ヶ月摂取することで改善した。
ビタミン・ミネラル目標摂取量
栄養素 | 目標摂取量 |
鉄(Fe) | 12~15mg |
マグネシウム(Mg) | 100~200mg |
カリウム(K) | 100~200mg |
ビタミンC(アスコルビン酸) | 4,000mg |
*1200mgを超えるビタミンCをとると下痢を起こす人がいる。
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