酸素はこうして発生した


地球誕生は今から約46億年前といわれています。そのころの地球では、地上は非常に厚い雲におおわれ、大雨と雷が荒れ狂い、窒素ガスと二酸化炭素ガスの 大気で、酸素はほとんど存在せず、海は硫化水素であったと考えられています。そして、約35億年前に、最古の微生物が誕生しました。その後、ゆっくりと進 化を続け、約30億年前に酸素を必要としない嫌気性生物が誕生しました。嫌気性生物は、殺傷力の高い紫外線を避けるため、海中深くに住んでいました。

約25億年前、厚い雲が取れ太陽光が海面に届くようになり、光のエネルギーを利用して生きる生物が誕生しました。それが好気性生物で、水と二酸化炭素を 利用して、生存に必要な糖質を生産する(光合成)植物の祖先の誕生でした。そして、この光合成の結果、爆発的に酸素が増加していきました。この酸素の毒で 嫌気性生物は死滅していきました。こうして、大気中に酸素がどんどん増えていったのです。

大気中に酸素が溜まってくると、太陽からの強い紫外線により、酸素からオゾンができ始め、上空にオゾン層が形成されるようになりました。このオゾン層が紫外線を吸収・反射し、地上は次第に安全な環境となっていきました。

紫外線は高エネルギーの電磁波で、UV-A、UV-B、UV-Cの3種類があります。破壊力の一番強いUV-Cは、オゾン層が反射して地上に届くのを防 いでくれています。UV-Aは皮膚の真皮にまで入り込みます。UV-Bも表皮細胞の基底層を強く刺激し、細胞を傷つけて炎症を引き起こします。余談です が、日焼けで肌が黒くなるのは、皮膚の色を決定するメラニン色素が増産されるためです。長時間、紫外線を浴びると、UV-Bが基底層にあるメラノサイトと いう色素生成細胞を刺激するためです。このため、メラニン色素が増産され、肌が黒くなるわけです。ですから、代謝機能が正常に働いていれば、メラニンはや がて角質となり、はがれ落ちていきます。しかし、代謝機能が低下している場合は、メラニンが皮膚にたまり色素沈着を起こして、シミの原因となります。ま た、UV-Aは、肌の水分を奪い、真皮にあるコラーゲンやエラスチンを変性させてしまいます。こうなると、肌の弾力性が失われ、シワやたるみの原因となり ます。

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