こむらがえり


こむらがえりとは・・・

「こむらがえり」とは、ふくらはぎの筋肉がけいれんすることを言うが、原因は未だにわかっていない。一説には、体内の電解質濃度の低下や利尿剤などの薬 が原因などと言われている。また、透析患者はこむらがえりに悩むことが多く、妊娠も一因だと言われている。どの場合にせよ、今現在は原因がわからない状態 であることに違いはない。しかし、ビタミンやミネラルなどで効果がみられている場合がある。

ビタミンEの摂取でこむらがえりが10回から3.5回へ

サウスイースタンオハイオ大学の研究結果では、こむらがえりが頻発する40名の透析患者を2群に分け、ビタミンE(トコフェノール) 400IUまたはキニーネ(米国ではこむらがえりの治療に使われている)を就寝前に服用させたところ、両群とも月に10回から3.5回に減ったが、ビタミンE群の方がよい傾向がみられた。
ビタミンE(トコフェノール)がこむらがえりを予防する仕組みは不明だが、血液透析のあとも血液中に残り筋肉を刺激する活性酸素などの毒素をビタミンE(トコフェノール)が中和してくれるのではないかと考えられている。
ある研究結果では、夜間にこむらがえりを経験したことのある125人にビタミンE(トコフェノール)を投与したところ、103人に効果があった。被験者の半数は300IUで効果があったが、残る半数は400IU以上必要だった。

筋肉のけいれいんはミネラル不足

筋肉のけいれんを防止するのに役立つ栄養素は、マグネシウム(Mg)・カリウム(K)・カルシウム(Ca)・ナトリウム(Na)で、その中で最も不足し がちなものがマグネシウム(Mg)です。もともとマグネシウム(Mg)は体内で不足しがちで、心臓病や高血圧の治療薬など様々な要因で不足しがちになりま す。
マグネシウム(Mg)は、細胞の活動に必要なカルシウムやカリウムが出入りできる状態にする働きを持つため、マグネシウムが不足すると、筋肉が過敏に なってしまいます。マグネシウム(Mg)の筋肉弛緩作用は昔から認められており、多量を静脈から投与すると、妊娠中の子宮収縮や、妊娠中毒を緩和すること が知られています。
イェール大学医学部では検査結果と患者の症状に基づいて、マグネシウム(Mg)を1回量400mgとして1日2~3回とるよう指導している。ちなみに、マグネシウム(Mg)を摂りすぎると下痢になるので注意が必要です。

カルシウムとマグネシウムは2:1の割合が理想的

カルシウム(Ca)は、マグネシウム(Mg)の吸収を助けるのでこむらがえりの予防に役立ちます。また、カルシウム(Ca)とマグネシウム(Mg)は 2:1の割合で摂取するのが理想的とされており、サプリメントで摂取する場合もカルシウム(Ca)とマグネシウム(Mg)が2:1の割合のものを選びま しょう。

ビタミン・ミネラル目標摂取量

栄養素 目標摂取量
カルシウム(Ca) 800~1200mg
マグネシウム(Mg) 800~1200mg(1日3回に分けて)
ビタミンE(トコフェノール) 400IU

注意

*腎臓・心臓に問題のある方は必ずマグネシウム(Mg)のサプリメントを摂取する前に医師に相談しましょう。
抗凝血薬を服用中の方はビタミンE(トコフェノール)のサプリメントを摂取してはいけません。
*その他、持病のある方は必ず医師に相談してからサプリメントは摂取しましょう。

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