しわを伸ばすビタミン・ミネラル
皮膚は長年酷使すると弾力性が落ちてしわができる。笑ったり泣いたりという顔面の動きもしわの原因だが、なによりもしわをつくりやすいのは日光で、日光さえなければ80歳代になってもなめらかな皮膚が保てるという。
日光にあたると、皮膚の外側と内側から悪影響が出る。まず表皮に影響し、死んだ細胞の層をつくり、皮膚のきめがあらくなる。次に真皮の上層が薄くなって 弾力を失ってしわが出やすい状態になる。真皮をつくっているコラーゲンやエラスチンが壊れて、たるみの原因になる。
からすの足あとや笑いじわができても、しわだらけの顔に一直線に進むわけではない。直射日光を避け、タバコを吸わずに正しい食生活をすれば、新しいしわを出さずにすむだろう。いくつかのしわを消すこともできる。
ビタミンCでコラーゲンをつくる
ビタミンCは皮膚のきめを保つ主役だと考える専門家もいる。ウィスコンシン大学医学部予防医学教授ロレイン・メイスナー博士は、
「皮膚の張りを保つコラーゲンは、ビタミンCがなければつくられない。適切な食事をとっている人が、よくない食事をとっている人より若く見えるのは、コラーゲンをつくる栄養素が確保できているからだ。」
と言っている。
博士は、「適切な量」のビタミンCではしわを予防できないとつけ加えている。「ビタミンCの所要量は、たいへん低い値に設定されている」という。「この 量のビタミンCは欠乏症の予防には役立つが、衰えある皮膚の修復してその状態を維持するには足りない」。博士が指導しているビタミンCの摂取量は1日 300~500mgで、タバコは体内のビタミンCを減らすので、喫煙者はビタミンCの摂取量を増やすべきだという。
ビタミンEでしわを止める
ビタミンEに活性酸素を中和する働きがあるため、ニューヨーク市の皮膚外科・皮膚科医のカレン・E・バーク医博は、d-α-トコフェノール(ビタミンE の一種)を1日400IU摂るようすすめている。博士は「サプリメントが光によるダメージをやわらげ、皮膚を健康な状態に保つことはわかっている」と言っ ている。
セレンでしわを予防
バーク博士は、セレンも日光を浴びた皮膚で発生する活性酸素を消して、皮膚へのダメージを予防するという。
皮膚を守るには、サプリメントとしてセレンを1日50~200μgとるようすすめている。
ビタミン・ミネラル目標摂取量
栄養素 | 目標摂取量 |
セレン(Se) | 50~100μg |
ビタミンC(アスコルビン酸) | 300~500mg |
ビタミンE(トコフェノール) | 400IU |
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